2024/08/06 11:44


毎日暑い(暑すぎる!)日が続きますね。
みなさまいかがお過ごしでしょうか?

sunaoは道路が溶けそうな今夏も
日々ものづくりに打ち込んでおります。

↑はジャパンレザーアワードの
今年の参加作品です。

アワードのための作品製作は
ものづくりの視野を広げる点で
とても意義深いと思いますし
他の方の作品を拝見することが
毎年何よりの楽しみ!です。

登録No. J24A-7580
「革あそびの茶箱」

○作品コンセプト
様々な革の質感を楽しみながら、自宅や出先でお茶を味わうための茶箱です。革の天然素材ならではの優しい手触り、経年で味わいが深まり、数世代に渡り長持ちする点は、茶道具と相性が良いように思います。

箱外装は希少な昔のメッシュ革と現代物の木目革。縁部分にはアドバン加工の革で、手摺れのような表現を試みました。外装だけでなく、御物袋、茶杓入れ、茶筅筒、茶巾筒などもすべて革でできています。六角形の革小箱は、香合もしくは菓子入れとしても使用可。箱の内装は肉厚のピッグスエードです。茶道と皮革工芸。ふたつの世界が共鳴しあうことで生まれる、自由で不易流行なスタイルは、人生をより豊かなものにします。

この作品は動物由来の皮革製品を新素材に置き換えようとする昨今の風潮へのアンチテーゼでもあります。革は殺生を連想するためか、仏教と深い関係を持つ茶道においてはマイナーな存在。しかし、革は食肉加工の副産物であり、革を使うことは食物としていただいた生命を無駄なく使う、いわば供養。茶道思想とも深奥では共鳴し合うのではと思っています。知己とお茶を楽しみながら、日本文化やSDGsについて語り合えればと製作しました。

9月28日、29日には、応募作品展示会が東京渋谷ストリームホールで開催されます。さまざまな力作を拝見させていただくことは、つくり手にとって大変勉強になりますし、例年革についてのさまざまな催し(昨年はインドネシアの伝統音楽と影絵芝居が素晴らしかった!楽器や影絵人形が革製)も同時開催され、革が好きな一般の方にもおすすめの展示会です。

ご高覧いただければ、とてもうれしく光栄に思います。